現在の活動の現状と将来への布石
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近況報告、その他
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今年の末に「来年の抱負」のようなものを上げていたと思います。
あれは去年東京で一年間展示を経験して感じたことの率直な感想だったのですが、今は少し俯瞰して考えています。
そこで今回は私自身の現状の制作、展示、販売の状況と将来についてお話していきたいと思います。
去年末から今年にかけての「スランプ」との格闘
実は今、私は人生最大のスランプかもしれない状況にあります。
一番というのは、その深度も大したものなのですが、それよりなにより、生活形態自体が大きく変わろうとしているからであるのです。
生活が一変すると、制作などの芸術活動には支障をきたすことが多いです。
特に私の場合は、あっちもこっちも気になって、まるで縁日に遊びに来た子供のように「はしゃいで」しまって、本筋が見えなくなってしまうようです。
ですので可能な限り現状維持といいますか、粘ってみる。変えねばならないところは思いきって変える。こういうことの繰り返しのような気がするのです。
それは竹でいえば節と稈(カン、と読むそうです…)の部分の関係に似ているかもしれません。
竹はそれまで順調に伸びていたのに、ある日突然、節を作らなければいけなくなる訳です。
これは竹の気持ちで考えれば苦しいかもしれませんね。
その苦しい時期が節の時期であり、さらに伸びていくために、どうしても必要なものなのです。
スランプの原因を解明してみる
私自身も制作は続けていますが、去年のようにやたらに「無駄打ち」できない状況に陥っています。
その原因は二つあります。
スランプの原因①:生活との兼ね合い
一つは先ほども申し上げた通り、生活形態を大きく変えようとしていることです。
私も今年で24ですし、いい加減将来の生活を担保していかねばならない時期が来ているようです。
それは昨年の8月ごろから思っていたことでもあります。
そのための貯金が必要なので、今は展示にほとんど参加できていません。
以前よりお付き合いのある画廊に関してはこれからも継続していくつもりですが、企画展示などはギリギリまで煮詰めて、結論を出していかねばならない状況です。
スランプの原因②:制作数の限界
もう一つの原因は、一つ目の原因と被っているかもしれませんが、「作品制作数」の問題です。
私は制作活動を本格化させた際、「100作作って生活が立ち行かないようなら諦める」と決めていました。
そして前年の末、その日は来てしまったようです。
ただ反省点はありますし、「もう少し改善すればそれなりの所に行けるのではないか」という気もしているのは事実です。
「続けるつもりなら、なぜスランプの原因にしているのだろう」と思われるかもしれません。
それは単純です。置き場がなくなってきたのです(笑)
反省すべき点と将来への改善点
100作も作品を用意していたのに、販売にはほとんど回せていなかったというのが一つの反省点です。
もう一つは「作品の値段を上げすぎてしまった」という点です。
反省と改善①:作品をプールしすぎた
販売に回せなかった理由は二つあり、一つは「個展等の大規模の展示を想定していた」というところが一つです。
しかしこれも、作品の制作頻度と、個展の開催できる環境づくりから見直さなければならないようです。
つまり、どこに出しても「一応売れてる」作家に最低限ならないと個展など何の意味もないということです。
反省と改善②:作品の値段を上げすぎた
また「作品の値段を上げすぎた」というのは、何も主観でいっているわけではありません。
私は当然ながら今生きていますし、物故作家のように「作家価値」はまだ固定されていません。
まだまだ作品を作り、展示活動をするわけですから、その結果次第で最終的な「作家価値」と「作品の価値」は決まってくることでしょう。
そして私が主に活動している東京では一応「目利き」が多数いらっしゃるようで、購入の基準としてまずは「作品の品質」を問われています。つまり技術的な面から評価に入るわけです。
次に作家自身と会話して作家個人の人格やテーマ性、将来性などから総評的に「買うか否か」を判断していることが多いです。
ですので、よほど自分にドンピシャなテーマ(この絵が去年死んだ私の愛猫にそっくりだわ、といった具合)でなければ購入評価の土台にも上がらないということがあるわけです。
もちろん例外はあります。作家個人が気に入ってもらって、そこから購入して…というのも多いパターンですが、私はいかんせん関西の人間なのでいつも展示にお邪魔できるわけではありません。
また東京に有力な知り合いもおりませんし、美大に行っていないので(油彩は独学です)、知り合いといえる知り合いもほとんどおりません。
ですが私が東京、主に銀座を中心に活動を始めてまだ1年もたっていません。
客観的に見て技術がずば抜けている訳でもなさそうですので、それ相応の値段からスタートせざるを得ないわけです。
将来への布石を打つ
「それ相応の値段」と軽く言いましたが、これもあくまで主観なので、本当に相場に合っているか分かりません。
ですが「今現在東京で作品を購入していただける気配はない」ということは客観的事実です。
これは事実ですが、将来的にはまだまだ未知数です。1年しか作品を露出してないわけですし。24歳というのは作家活動の世界では「赤ちゃん」のようなもののようですし。
なので将来的にはまだまだ上昇株だと自分では思っています。現に今さらに写実的な油彩画作品を構想中です。
以上が去年から今年の頭あたりに体験したことを自分なりに評価した途中結果です。
これから先どうなっていくことやら。とにかく作品を作り、見て下さる方側にちょうどいいお値段で提案していくしかありません。
これが現在のあけのみつたかの現状です。
これは決してすべての制作活動に当てはまるような「ゴールデンルール」ではありません。私個人の主観だというのも事実です。
しかし、決断するのも私一人なのです。
ですから他の方も助言は頂いておりますが、はっきり言って「現状が見えていないな」と感じることがよくあります。
自分のことは最後は自分で決めなければいけません。それが先行き不透明でも、自分で納得して決めているならそれでよいと思います。
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