あけのみつたかのステートメント【風と空のテーマ】
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最終更新日:2021/08/01
あけのみつたかの表現哲学・キュレーション
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始めて空の雲の美しさに気づいたのは制作活動を始めてもう直ぐであった。
人にとって最も身近で普遍性のある画材として空は適任だったのだ。
ところが大半の人たちの反応を見てきて、空や風の存在を「有り難い」と思う人はまれだと気付いた
説教臭くなるのは避けたいところではあるが、風や空気そのもののように当たり前にあるものに感謝する人は少ないと思う。
感謝という言葉が平易で凡庸な言葉に感じるなら、それはこの世界が常に変化し続けていることに気づいていないのである。
日本はもともと温帯に属した気候であったが、最近ではやや熱帯の気候に近づきつつある。
そもそも、私たちが住んでいる日本列島すら、少しづつ動いているという。
尊大な話をしたいわけではないが、私たち人間に変化したくない気持ちはあれど、ところがどうして、私たちの住む社会も、地域も、身内の人間も、自分自身も常に変化し続けるのである。
諸行は無常であり、無常な生き方を肯定できないと、変化しない何かを見つけることはできないのだ。
そして、変化しない何かこそ、実は自分自身の本当の姿が隠れていることに気が付くようになるのである。
そういったことで、私の作品は、精神的な発展を求め続けている人にこそ是非見て頂きたいと思っているのである。
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