*

【作品紹介】新作を7作公開しました

公開日: : 最終更新日:2019/02/03 あけのみつたかの表現哲学・キュレーション, 近況報告、その他

Supported by


「画竜点睛を欠く」の故事に倣って、実力不足で至らぬ部分を補足したタイトルです。

この作品では雲の有機的な動きに対応するため、ほとんど筆を使わず指で描いています。完成までの試行錯誤の間、指が赤くはれあがったのを覚えています(汗)

去年の暮れ、興福寺に沈む夕日をスケッチした記憶から描いた情景描写。

この付近は私もよく歩き回っており、満月の浮かぶ奈良の小路はひときわ魅力的に映り、スケッチを参考に満月の夜の奈良の小道を歩んだ情景を描いています。

こちらも上作の続きとして描いた作品。餅井殿の通りからは興福寺の五重塔は見えませんが、少し歩けば見える距離にあります。こちらも満月の浮かぶ夜の情景のみを記憶して描いている作品です。

もともとは夕日と海と下の海洋生物は別々の絵だったのですが、海の生々しさというか、海底に巣くう生き物を捕まえ、間近で観察する機会を経て「海の潮の香り」を表現したく描いたものです。

海岸線をずっと独りで歩いていると、まるで自分がこの世の存在ではないように感じ、海岸線と海の境は此岸と彼岸を隔てる境界線のようにも見えるのです。

精神的な解放感を描いた作品。

五月の陽射しの強い夏日。クルーザーに乗って海をぐるりと廻る機会があったので、なりふり構わずスケッチに、船のデッキの上を奔走したのを昨日のことのように感じます。

この絵に描かれている船はただの漁船ですが、クルーザーの横を勢いよく横切り、波と潮風が涼しく感じるひと時でした。

コスモスの切り花を描いた習作。習作のつもりだったのが手が込んでしまい、タブローとして小さな額に入っています。

この絵を描き終え、出来心でコスモスの切り花に「ありがとう」といった瞬間、しおしおと生気が抜けていくのがはっきりと分かり、その後10分と持たずに枯れていってしまいました。

冬の夜の平城宮。霧に包まれて幻想的であったので時間を気にせず描いていました。

夢中になって描いていると、いつのまにやら警備の方がじっとこちらを見ていましたが、絵を描いていると納得するとそのまま霧の中へと消えていきました。

満月の浮かぶ霧の中、植えられて立ち木たちが、墓標のように物言わず立ち尽くしていたのが印象的です。

コメントを残す

Supported By


余剰の美と箪笥考察

最近自分自身の好みや考え方がガラッと変わってきたと思う。それはここ数年

【告知】今後の活動について

こんにちは、あけのみつたかです。2023年4月を持ちまして、作家活

【油絵のプロが伝授】油絵の初心者に風景画をお勧めする理由

油絵を始めるにあたって、初心者にとってはまず油絵の具の知識を深めること

【最後の仕上げ】油絵の仕上げに使用するワニスの種類とそれぞれの用途とは

油絵のワニスは、絵画表面を保護し、光沢を与え、色彩を深める効果がありま

【油彩画の骨子を作る】油絵で重要な下層描きについて

油絵を描く際に、下層描きは非常に重要な工程の1つです。下層描きは、具体

→もっと見る

トップへ戻る ↑