2018年の振り返りと来年の抱負
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近況報告、その他
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今年もあとわずかとなりました、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私自身は非常にさっぱりとした、憑き物の取れたような気分であります。
なぜかというと、今年は私にとって制作の大きな転換点となった一年であったということが一つに挙げあられます。
また一方で、「もう制作自体をリタイアしてしまうのではないか」と思われるような、非常なスランプの一年を乗り切ったからです。
2018年はスランプから始まった
それは去年の中ごろからすでに始まっていたといえるかもしれません。去年の10月、私は知り合いのつてで東京で初個展を開く機会を得ました。
それは、今までの総決算ともなる展示のはずでしたし、私自身もそのつもりで臨んでいたのです。
ところが、予想ははずれに外れ、私の作品にしっかりとした感想を残してくれた方はただ一人しかいませんでした。
その方ともお会いすることもなく、私は多くの方の意見や反応を見るのが好きでこの画家という職業をやっている部分もあったため、とても無念な結果となりました。
そこから私は自分の作品の批評を自分自身でせねばならなくなったのです。
これは想像できる方も多いと思いますが、一般的に「スランプ」と呼ばれる状態に陥っていったのです。
その展示の終わりと軌を一にして私自身の資金調達の為にやっている別の事業で大きく躓き、大変な苦痛とストレスの中で、制作のことに思考を割く時間はてんでありませんでした。
その「資金調達」の部分での失敗は、私のフットワークを大きく鈍らせました。関西在住の作家が東京で展示をし続けるにはそれなりの資金がいるのです。
私は絵画の制作に関して、こと、最近はお金のことを考えないようにしています。
お金のことを考えないとは、販売することを前提とせず、自分の思うままに描こうと努力することにしたという意味です。それ以外の価格決定や展示の構想は余技と捉え、とにかくこのスランプから何とか抜け出そうとあがいていたのです。
更に作品の数が大きく増えてきたことによる管理の難しさを経験することとなり、「制作し続けていく」ということが趣味の域を出てプロの画家として当たり前の所作を学ぶいい機会ともなりました。
そうした経験を重ね、「収支のバランスを欠いた活動は長期的に必ず破滅を余儀なくされる」ということを学んだ一年となったのです。
制作と展示方法の両立を考えさせられた一年
しかし私は諦めませんでした。私には物事を冷静にとらえることのできる視点が残っていたからです。
まず私は自分の悩み、スランプの原因となっていることを一つ一つ分解しました。大きく見える問題も分解すれば一つ一つは小さな問題になることを知っていたからです。
そして一つ一つ、コツコツと努力を重ね、誰から言われるでもなく、自分自身を信じて、歩みを進めてまいりました。
まだまだ歩み半ばですが、少しづつ展示の機会も増やしていく予定です。しかし、展示の機会にはその場の空気や見に来て下さる方の反応を楽しめるよう工夫をしていくつもりです。
今年はそうしたスランプの一年でしたが、学び多い一年でもありました。学んだことはこれから非常に大きく、大きく花開いていくのではないかと微かな期待を持っています。
スランプの話をしましたが、今年は「水面下で大きく動けた一年」だったとも捉えています。
制作面に関しても、今年は大きく進むことができました。
私は基本的に油彩画を独学で進めてきました。パステルやアクリル、水彩に木炭なども使えますが、油彩はほとんど独学です。
ですので先んじて優れた作家方から制作の方法を真似てみたり、アレンジしてみたりしてここまで歩んでまいりました。
技術的に成長した一年間
2018年ほど、技法が完成した一年はなかったと思います。
今の私は、箱入りの絵の具少々さえあれば、森の中に一人放り出されても本格的な制作を展開できます。筆もいりません。画面もいりません。
もしかすると絵の具がなくても良いかもしれません。
なぜなら全ての画材や素材は化学的なマテリアルに分解すればすべて自然の中にあるものだからです。アクリル樹脂はさすがに自然界のもので即席に作るのは難しいですが、木の葉や枝、木の皮や樹脂を使えば、自由に芸術を作ることができます。
そういったことを学んだ一年でありました。描く対象によって自由に技法を変えることができるようになってきたのです。
今年制作した作品たちは先述した通り、まだ販売できる体制が整っていません。順次ショップ等にも置いていくつもりです。
技法に関しては比較的手の込んだ技法を使っていますので、少々値が張るかもしれません。その点はご了承下さい。
2019年の制作とこれからの展示の抱負
来年2019年は資金と時間の許す範囲で企画展示にちょこちょこと顔を出せるようにしたいと思っています。
制作もより一層深く、自由自在なものを目指していく予定です。また構想の状態の作品も4~5作ストックしています。これは時期が適当になれば出す予定のものもあります。見る人て下さる方が理解できないような絵はまだ発表する時期ではないと思っています。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。そして来年もよろしくお願いいたします。
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