歴史に名だたる巨匠たちの最初の作品とは?画家の卵達も最初は写実から始まった
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最終更新日:2014/08/02
あけのみつたかの表現哲学・キュレーション
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歴史に名だたる巨匠たちの最初の作品は、彼らの後の大作から考えたら似ても似つかない写実画が多くあります。当初は名もない画家だった方たちが、最初期の頃に描いた絵画というのはどういったものがあるのでしょうか?
ルネサンス期の巨匠たちの処女作
ルネサンスの頃は、絵画の制作には「工房」の中で複数人が制作しており、ルネサンスの巨匠たちも最初の作品とはいえかなりの完成度を誇っています。
ミケランジェロの1487年の作品。その後、絶大なる影響を与え続けるルネサンス期の芸術家。この作品は彼が12~13歳のころに描かれたもの。
フィレンツエ北西のヴィンチ村で公証人の子として生まれました。少年レオナルドはヴェロッキオ(1435?~1488)の工房に預けられましたが、20才のころには独立したと考えられます。フィレンツエだけでなく、ミラノをはじめ、マントヴァ、ヴェネツィア、ローマと各地で活躍しました
印象派の画家たちの処女作
印象派の画家の作品は現在では高値で取引されていますが、現在では人気のカテゴリの一つとなっています。私も印象派の作品を参考にした時期もありました。
時は遡り、モネが18歳の頃の作品です。
現在確認されているモネの最初期の油彩作品と言われています。
ゴッホの1885年の作品。よく知られる「ひまわり」のような生命力あふれる色使いとは対極の表現。暗いアースカラーで描かれています。
モダン絵画界の巨匠たちの最初の作品はやっぱり「モダン」だった?
モダン絵画の巨匠たちの最初の作品は、昔の絵画の積み重ねによってより「洗練」された印象を受けます。
サルバドール・ダリの1910年の作品。ダリ独特のシュールな絵とはほど遠い作品。それもそのはず、こちらの作品はダリが6歳のときに描かれたもの。
60年代に入ると美術館への進出を図ります。絵画の制作です。例えばお馴染みのキャンベル缶から「トマト・ライス」。ここでは絵具を直接指でのせたり、また垂らしたりしている。隣の「ビーフ・ヌードル」はどうでしょうか。下書きに鉛筆を用いています。また同時期の「バスタブ」では塗り残しをそのまま利用した。
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/558d332eac9408ac320a4a3f7a823708
パブロ・ピカッソの1890年の作品。闘牛士を描いたもの。馬の描写や構図にただならぬ存在感。なんと彼が9歳のときに描いた絵というから驚きです。
巨匠と呼ばれた画家達の最初期の作品は常識的な価格で取引されていた?
現在では巨匠と呼ばれている画家たちも最初は「手探り」で作風を模索していたのでしょうか?現在では美術館に飾られ、高値で取引されている作品も最初はかなり「常識的な」価格で取引されていたようです。
特に気になったのは、モネの処女作「ルエルの眺め」ですが、F10号サイズでなんと当時の価格で20フランで取引されていました。当時は金貨での取引だったので、現在の価格に換算すると12000円(!)なのだそうです。
私も現在作品を販売するために準備中ですが、価格はその辺になっていくのかなと思っています。
いずれ私の作品が世の人々に「最初期の作品が~」と言ってもらえるのを夢見て、現在は自分のできることをコツコツとやっていこうかと考えています。
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